書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

言葉を生かすために心を鍛える

昨日は静かで熱い、男の時間。めっきり和食党になりました。脂肪分もほとんど摂取しないので身体も軽いです。今秋初の皮ジャンを着ました。これまた今シーズン初の鮟鱇鍋。鍋をつつき、芋焼酎をあおりながら男の語らい。男って強いってのは当たり前。本当の…

核心に向けてしなやかに突き刺せ

先週末は新宿救護センターにてトークライブ。なかなか至近距離でのイベントは少ないので体温を感じるあたたかなライブでした。今回は芸術の秋ということで、マイク片手に書や画を描くためのテクニック的な部分を話しながらパフォーマンスをしました。楽器を…

こぼれだす想い出よりも再会を描いて

金曜日、20時。その店はいつものように満席で、老若男女が肩を寄せ合って喜びを飲むように笑顔でいる。それでも今月になってこの店は一抹の寂寥感を熱気の中に漂わせているんだ。今月いっぱいで八年間の日本、そしてここ「藤八」を離れ故郷の上海へ戻る看板…

虎視眈々、甘くて苦きその道に

引き分けはさんで3連敗。4位転落。調子に乗って愛するカープの話を書いたらこの体たらく。俺とカープの歴史はここ10年こんな感じ記されている。シーボルには早々にアメリカに帰ってもらい、梵はベンチから野球を見させることにし、捕手は倉との併用で石原…

歓喜なるテーブルの上で秋は微笑む

以前から楽しみにしていたスペシャルな夕餉に「せお」さんへと向かいました。この日は事前に予約を入れないと食べられない「店主厳選素材コース」。スペシャルです。誕生日は来月ですが。食欲と同時に写真欲も刺激されます。 一遍の物語のはじまりは静かに。…

飾られた偽の花より愚直な本当の根を探せ

昨日は新宿救護センターでランチミーティング。手作りカレーをいただきました。スタッフの人たちが一生懸命手作りのランチを日替わりで提供しています。お近くのかたは是非。泣く子も泣き濡れる歌舞伎町にあります。27日(土)、その新宿救護センターでのイ…

時を味方につけたなら、跳べる

同世代のイギリス人の友人とIZAKAYAでサシ飲み。旅をするように教育、政治、戦争、エコ、差別、テロなど互いの経験を踏まえながら話題はグルグルと回る。それ以上のユーモアを混ぜながら。意見や思いを交換するのは頭のトレーニングにもなるからいい。老人み…

秋深まりて時間と心を温める夜長

カープ、天王山の二戦目も快勝。先発完封の前田健太(マエケン)投手は昨日の斉藤投手の流れそのままにヒーローインタビューで「チョー気持ちいいっ!」沸かせてくれました。マエケンこれまでの試合とあわせて66打者連続無四球、野球をやっている人ならわ…

若鯉の咆哮「単独3位が、キターッ!」

あぁ、愛する広島カープよ。6月5日以来の単独3位浮上、9月以降の単独3位では03年以来か。ファンだって慣れてないよ。市民球場も残りのゲームは完売状態。いつもこの時期に関東の球場に行くとどこでも座れたのに今年はレフトスタンドも三塁側も赤に染…

最小限の言葉で最大限の思いを描く

この秋のイベントや学園祭でも表現してゆきたいひとつの方法に「一文字書」があります。その人の思いや気持ちを漢字一文字で表してもらってその「漢字」を「感字」として筆で表現する。海外では漢字はひとつの絵としても評価される。日本をこよなく愛する俺…

その色をその思いを瞬間にとじこめて

本当にヘタクソですが写真撮るのが大好きです。特に風景と料理の写真が。あまり上手くはないですが絵を描くのが大好きです。ほとんどが風景と食材の絵だけど。人物や動物は動くものだからその波動、その瞬間はすべて記憶に刻みます。というのは言い訳で動く…

東雲に静かに秋の便りは運ばれる

朝5時半、筆を走らせる。もう夏は過ぎさりし、包みこむ空気と光の速度が音のない世界にそう伝えている。タイのバンコクにオープンする日本料理店の書画制作。バンコクは熱気と湿度に覆われているのでしょう。インターネットや携帯電話の発達で世界は随分と…

とどまることなく泳ぎ続けろ、大海へむけて

漁港を眺めながら鮪三昧してきました。関東の鮪の聖地、三浦半島の先端、三崎。東京から電車で1時間、タクシーで20分、そこに極上の鮪を食べさせる鮨屋「たち吉」はあります。ここまで来なければ出会えない美味さ。無骨な主人、愛想を覚えるより鮪のめきき…

飛び立つその時を言葉たちは静かに待つ

日本の芸能は間の文化と言われますが、こうして完成した作品たちが墨が乾くのを待つ時間もある種「間」なのかな。乾いて、額に収められ、様々な輸送手段を使ってその人のもとに。その間にもスタッフや運んでくれる業者さんの力もお借りする。いつも応援して…

手をつなぎ無邪気を感じたなら

以前出した作品集の英語のサブタイトルの名付け親でもあるイギリス人の友人から作品の依頼を受け、昔よく飲んで騒いだ仲間たちが集まり渋谷に繰り出した。相変わらずよく飲むし、よくしゃべる気のおけない仲間たちだけどあの頃と変わったのは彼らは家族とい…

気持ちが形になって共鳴する宴に

大好きな「伊勢門」さん。昨夜は料理長のはからいで特別コースをいただきました。昼間しっかりジムで絞込み、ビールの迎撃体制は万端、このような特別お品書きを見ながら作品を待つ。こちらの料理はほんとうに作品のような美しさ。50cm超でしょうか。こん…

自分がやっただけ自分を知る

誰かにゆだねたり、なんとかしてもらおうとしたり、自分でやっても得がないと思ったりしないように、自分を戒めている言葉があります。「他は是れ吾にあらず」わかりやすく言えば「他人がしたのでは自分がしたことにはならない」ということ。利己主義とか、…

笑顔とはにかみの間に刻まれた思い出

実にご無沙汰で、中目黒大衆割烹「藤八」へ。女将さんとは同じスポーツジムなのでジムでご挨拶させてもらってはいたのですがお店には久しぶり。約束の時間よりちょっと早めに着いて、カウンターで女将さんやスタッフのゆうちゃん(From china)たちと談笑。…

理屈をこねる俺を見て、月は笑う

夕方渋谷に繰り出した。どこにいても空は見える。なんだか苦しくて空を見る。なんだか嬉しくて空を見る。なにもかも忘れたくて空を見る。なにかを思い出したくて空を見る。明日はどっちだ、空を見る。あの日を思って、空を見る。「何をごちゃごちゃ言ってお…

永遠に未完成のパズルを楽しんで

ロックのアティチュードで筆を握るほど音楽のほとんどはロックで埋め尽くされていますが俺の中にずっと変わらぬ三大名曲がある。・大きな古時計 子供のころに聞いた(学校で歌った)この曲。 幼心に涙うるんだ覚えがある。・WONDERFUL TONIGHT/ERIC CLAPTON …

その痛みがやがて輝きになるまでの距離

昨日、寿司屋にて美しいものを食しているときに(正確にはその後だけど)思いついたので好評の第二弾「食で語る恋物語」です。ではどうぞ~。<その痛みがやがて輝きになるまでの距離>君はきれいにつくって距離を縮めようとしていた。偽りとわかっていても…

いつもきれいなこころでいるために

人間を何十年やっていても難しいこと。「自浄其意」(じじょうごい)自ら其の意を浄(きよ)くせよ。つまりみずからの心をきれいにすることです。美しさと醜さは背中あわせといわれます。いつだって100%きれいなこころでいることはできない。ならば美しさ51…

その原風景が温かさにかわるとき

旅に出ていつも思うのはそこに人が暮らしているってこと。当たり前すぎることだけど、なんだか不思議な気持ちになる。生まれたときから東京で育ったせいなのか東京生まれではない人と会う機会が多いせいかふるさとっていうものに深い興味がある。この人はこ…

素直さはどこまでも心地のいい酔い

俺はともかく、超売れっ子カメラマンの友人、一献あげようにもなかなかスケジュールが合わない。なんとか予定がついた昨日、友人宅でパーチー。いつもの如く、まず屋上にあがって確かなる夏の終わりを感じながらビールでのどを潤す。そしてレッツ・クッキン…

心の糸を手繰り寄せる夜の社会科見学

半径600メートルの東洋一の歓楽街、新宿歌舞伎町が数年前から遊び場になった。しかしそこはいつまでたっても底がない。酔人を迎えるのか、排他するのか。犯罪から救済までここにはすべてがそろっている。こぼれ落ちないよう徳俵にふみとどまりながらそれでも…

静かなる熱がゆるやかに沸騰する

ロスに滞在していたときに住んでいた家の息子ジェイソン(当時26歳)とメキシコ人街を歩いていたときにジェイの友人に会った。その友人に俺を紹介するときに「Quiet man」と言った。実はあまり英語が喋れず寡黙にならざるをえなかったという裏事情はなしにし…

うまれくるものにそれ以上の手をかけず

料理研究家の土井善晴さんは家庭料理についてこんなふうに言っていました。「手をかけないことです。素材がおいしさをひきだしてくれますから。塩と醤油とあとは素材のおいしさです」素材以上の仕事をせずってところでしょうか。今週の晩ごはん、その1。写真…

モノも肉体のいずれ朽ちるものならば

俺は書道の大家でもないし、書の世界で偉い奴にもなろうと思ったこともない。向こう側の人にいわせればなる資格がないということもあるだろうけど。もっともだ。俺はただ好きでそしてこれで自分自身救われてきたし、社会とまたたくさんの人と繋がってこれた…