「意外である」 当人は至って当たり前だがそう思わせる、 予想を超えてゆくという意味で必要な要素である。
静かな住宅街、それは夜の中から突然現れた。 「酒巴 菜華」
しかし意外だったのはその立地だけにあらず。 料理が実に美味い。 チャーシュー、蒸し鶏、麻婆豆腐、青菜炒め、里芋のサラダ、木の子炒め、あとなんだっけ、 四川のスタイルを持ちながら 強さを誇示するのではなく、優しさに変換する味付け。 自称餃子大使としてこの肉汁感は最高級。
ワンオペのご主人、キビキビと動く。 満席になってもリズムは崩れない。
近くの駅からでも徒歩20分、住宅街のブラックホールに夫婦、親子、仕事仲間、ママさんバレーチームどんどん吸い込まれいく。 アロハな俺たちもこの宇宙に吸い込まれ、やがて呑まれてしまった。
タフな日々、闇の銀河を彷徨いながら またここに来るだろう。
第一声は 「瓶ビールと餃子」だ。