書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

街が飲まれてゆく

今回はちょっと真面目に・・・。
前にも似たような話を書いたけど。

俺の育った街に「DIAMONDCITY mu:」が出来た。

日産村山工場跡地にできた東京ドーム3.5倍、駐車台数4,000台、
180の専門店が入る都内最大の超大型ショッピングモールだ。
かつての俺の高校の通学路。当時は畑のほうが目についたけど。
まだ建設途中の時に車でこの周りを走ったけどすごいね、
L.Aにいたころを思い出させるアメリカンサイズ!

しかし、と思う。これって本当に地域の活性化になってるのかと。
実家はここから車で十分くらいの商店街(こちらのエリアのほうが
この街の中心街なのだが)で小さな時計店を営んでいた。
数年前に廃業にした。いろいろ理由はあるけれど大型店の参入に
よって小売りの小さな商店の失速も一因だったかと思う。
年齢的にももうそれをはね飛ばす力がないのだ。
価格破壊と便利さという盾を持って大型店が街を浸食してゆく。
たまに実家に戻ったりしても商店街からはため息が
聞こえてくるような静けさだ。

そして今回の超大型ショッピングモールの出現だ。
地域貢献などと響きのいい言葉も聞こえるけど、どうだか。
カテゴリーキラーの商業集積が見てるのはこの街に暮らす
人とは思えないんだ。それはどこか。
この辺りだと立川が一番商業的に大きな街に位置付けされる。
立川の高島屋に対してこちらは三越ですか。
もちろん立川がヒットさせたシネコンも入っている。
オープンの時、立川はいつもよりひっそりしていたそうだ。

誰かが笑っている。
この街のため息など届くはずもなく。