昨日は歌舞伎町駆け込み寺がやっている「ミライ食堂」に料理人として参加させていただきました。
「ミライ食堂」とは、主にトー横キッズと言われる子供たちにお腹一杯になってもらおう、危険な方向に行かないよう救いの場所を与えようと公益社団法人日本駆け込み寺が無償で行っているこども食堂です。
主宰の玄さんは苛烈な幼少時代に、助けてほしいとか将来の夢よりも、とにかく腹一杯になりたかったと語ります。
とにかく今を生き抜くことが大事で
どんな苦境でも「まずは食べること」。
愛情と情熱で高野、50人前のカレーの仕込み!
こんな大きな寸胴で料理するのは初めて。
テンパリングと飴色玉葱にするのに40分かかりました。
デカいは楽しい。
最近ハマっている乳化をここでも。
15種のオリジナルブレンドしたスパイスと前日仕込んだスパイス漬けした鶏肉やたっぷり野菜をザバっと投入。
さらに煮込んで。
最後にバターと生クリーム。
スパイス香るバターチキンカレー50人前完成。
辛さこそ控え目にしましたが、手抜きなくしっかりとしたスパイスカレーにしました。
駆け込み寺のスタッフやボランティアの方たちは歌舞伎町の清掃と治安維持に街をパトロールします。(一日二回)
頭が下がります。
午後3時、ミライ食堂スタート。
早速沢山の人たちが食べに来てくれました。
厨房からカレーを頬張る彼らを静かに見つめます。
余りにも拙速な感想や意見は控えます。
現場に立つとそう感じます。
ただ腹一杯になって笑ってほしい、
その気持ちだけでよそいます。
抵抗なく野菜をと作ったコールスローも添えて。
「うっま!」とか「今まで食べたカレーと全然違う!」とかこっちも笑顔になる言葉も聞こえてきました。
夕方、学校帰りか行き場のない子供たちでまた賑わいます。
スタッフやボランティアの方たちがホールで振る舞いながらさりげなく会話して心を解いてゆきます。
自ら話す子、突っ張ってる子、オドオドしてる子、よく笑う子…ミライ食堂はすべてを同じく受け入れます。
気がつけば。
50人前、きれいになくなりました!(洗った後に撮りましたが)
ありがとう!
玄さんと乾杯。
日本駆け込み寺のおかげで貴重な勉強をさせていただきました。
今回、やらせてもらうにあたってひとつだけ思ったことがあります。
市販のものは使わずに、駆け込み寺が作ったと言う料理を作ろうと。
「顔が見える手料理」。
子どもたちに必要な、人が作って、人が届けること。
一日料理を振る舞っただけで知ったようなことは言えるはずがありません。
ただどんな環境でもまずは食べること、
それで笑顔になれること。
食の持つ役割を改めて感じました。
これからも今回学ばせてもらったことを力に精進します。
あっ、
私は書画家ですw
労働の後のプロが作った参鶏湯。大好物。
一日の振り返りの一杯。
沁み入りました。