書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

motenasiにて、ひとり。

閉店間近、貸し切りにしていただきました。

素晴らしい料理人をカウンターで独り占めの贅沢。

伏見唐辛子、煮蛸、鱧チップ。蛸の柔らかさと味の深さに驚愕。

外出を控えてるうちに食材も夏最中。

冷房冷えした身体にと。白茄子と鱧のお碗。

プロの仕事は形だけではない。

鮎の刺身。脂の乗りと味の濃さに言葉を失った。これまで食べてきた鮎はなんだったのか。

概念は必要ない。

「スパイスに凝っているでしょうから」と出てきた。和牛の叩き、焼きなすのピューレと生山椒オイル、生胡椒。

味覚のベルリンフィル。幾重にも表現される香りと最後の肉の甘み。

耐えることが多い夏をプチ壊す一撃。

極みの鰻。また選んでくれた日本酒が「無想」ってのも素晴らしい。

旅を失い、友との飲みの時間もサウナも控えて息抜きもままならず。しかし明日はまた来る。

料理は芸術だった、

酒は希望だった。

 

何より人が創りだすものは心に沁みた。