今日は父の命日、
九年が経った。
元気だった頃は怖くて、母も自分も父の顔色を伺いながらビクビク過ごしていた。
最期となった入院期間に初めて父の手に触れたり、少しだけ本音を聞くことができた。
その頃から空を見ることが多くなった。
別に前向きにとか、そんな意味でもなく
ただ忙殺されどこにも行けず休む暇もなかったから空をよく見てた。
それから癖のようになり、空があるところが好きなった。
夕暮れの空を見ながらビール。
今も変わらずに、今できることをしっかりと。
それを積み重ねて行くだけ。
酒の飲めない厳格な父は
蒼空の向こうでは少し丸くなっただろうか。