書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

闇に灯される酒

和食のカウンターで呑む時間が好きになった。ひとり以上、三人未満。
多くなくとも手作りの肴があって、
手渡しで料理や酒が運ばれ、
出過ぎない、引きすぎない、店員との会話、
聴こえるかどうかのBGM(音はなくてもいい)。
そんな場所がいい。

見知らぬ店、静かな灯火に引き込まれ、

カウンターで麦酒を呷る。

照れくささをカウンターっていう景色で隠して
夜に吸い込まれそうな静かな声で言葉を探す。

大声で笑うこともなければ、 哀哭もない。

カウンターで日本酒を嘗める。

日常の中に自分だけがたどり着ける、ささやかで
密かな楽しみのひとつやふたつ、持っておいたほうがいい。


こういうのを世間ではオヤジ化と言うのか。

それもよかろう。