なんの変哲もなかろう地方の学習施設。
地元の学習施設。
しかし15歳の俺の中にあった虚無と退屈を
ぶっこわしてくれた尊い場所なのだ。
免許のないガキがリアカーにアンプやドラムを積み
肩からエレキギターをぶら下げてドカドカうるさい
ロックンロールを練習した場所。
スタジオに入る金もなく、ペコペコの音しか
出せなかったけどテンションはストーンズにも
負けちゃいなかった。
20数年ぶりにバンド練習に使っていた
学習室を覗いてみた。
元高校球児が地元のグラウンドに立つようなものだ。
さぞ熱いものが胸に去来するかと思えば、
おじさんたちが政治の勉強会をしてた。
ふるさとに帰った元高校球児がグラウンドに
行ってみたら盆踊りをやってたような脱力感。
でもOK、イメージの中、仲間のギターが聴こえる。
Am。
まだガキの頃に痺れちまったショックなミックの
サティスファクションが響いている。
クレイジー、クレイジービート。