バンドを解散してサンフランシスコの路上で歌った。
書のデビューはニューヨークの路上だった。
その後、原宿表参道の路上で書きつづけた。
正直に告白しよう。
俺はその場所すべてで負けた。
なにに負けたか?
理由は明白。
恐怖に打ち勝てなかった。
いつだってリセットし、ひとりになったときに
路上から始まった。
表参道時代はかつての仕事関係者などから
ずいぶんと見下された。だから早いとこ路上から
這い上がり、でっかいスポットライトを浴びたいと、
鼻で笑った奴を見返してやろうと思った。
でもそれよりも克服しなけりゃならないは
己の中に巣食う恐怖だった。
負けたなら取り返せばいい。
本気なって自分自身に勝ちにいけばいい。
冷笑した奴らにじゃなくて、そこで会ったそれ以上の
たくさんの痛みを涙を喜びをわかちあった人に
むけて筆とこの感情を向けるべきだ。
恐怖に小さくまとまるな。
How very little can be done under the spirit of fear.
恐れを抱いた心では、何と小さいことしかできないことでしょう。
<フローレンス・ナイチンゲール>
踏みしめるその一歩の意味を考える時だ。