書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

煙の向こうに待っていたのは芳醇な甘さ

東の空を茜色に染め、夜の帳がおりるころ中野駅に降り立つ。

連休最後の夜、街は疲れと暑さに覆われ、
私は無性にビールが飲みたくなった。

中野駅南口より徒歩5分、商店街の最後尾にその店はある。
何ごとも終わりよければと言われるが飲食の世界も
美味い店というのはどこか隔絶の感があるほうがいい。
ジンギスカンの名店「ゆきだるま」。

なんとも涼しげな名前でいいではないか。
国内羊肉輸入量わずか1%のクセのないアイスランドシープを
食べさてくれるこだわりのジンギスカン

よく冷えた黄金を喉に流し込み、さっそくセットをオーダー。

七輪に並ぶ肉から立ちのぼる煙と香りは罪だ。
レアで食べられると聞いてきたので待ちきれず一口。
まずは肉の旨味、次に仄かにラムの個性が追いかけてくる。
クセが強いラムだがこちらの肉は誰にでも食べられる、
しかし、それは平均的という意味とは対極に存在する。

あっという間に6人前の食べ、次はラムチョップ

骨周りの脂がまたいい旨味となっている。
上品ではないが、一口食べては鉄板に押し当てという風にして
焦げ目とレア感を同時に堪能するのがおすすめ。

〆は楽しいラーメン。

ここは肉もさることながら、タレがいい。
おろし玉葱がマイルドにさせてくれる。
その自慢のタレを玄米茶で割ってつけ麺スタイルでいただく。

すっかり時間を忘れ、こころゆくまで料理と酒と会話を楽しんだ。

ジンギスカンは宗教上の制約を受けない肉で
世界一食べられている肉と言われている。

食後の平和な気持ちにさせてくれるのはそんなところもあるのか。

街はもう静まり返り、眠りを探そうとしている。

店を後にして、幸せな気分で夜空にぽっかり浮かんだ月を見上げる。




以上、ライター時代を思い出し、
グルメ雑誌のルポ風に書いてみました。
う〜、疲れた。
この文体のシリーズはもうやりませんので期待しないでください(爆)

おかげで頭のエンジンはかかりだしました。


昨日曇天、今日も雨模様なので夏空写真はお休みです。