書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

時の馬に乗って愚かな自分を猟りに行く

今日が何曜日なのか忘れてしまうほど
慌ただしく日々が過ぎてゆく。
新しい年の足音はそんな喧噪にかき消され
実感を伴わないまま、
また一枚の12月が剥がされてゆく。

今日はちょっとまじめな話になるかな。

今年、2009年は創作書家 高野こうじとして10周年の
節目を迎えた年でした。
1999年、ニューヨークの路上から始動した旅。
何度も警察に捕まり、ヤクザに恫喝されながらも
路上で書きまくった2年の日々。
30社以上にプレゼンして念願の出版に漕ぎ着いた作品集。
日本全国で行った講演会。
作品は日本、アメリカ、アジアへと。
ロゴは数限りなく全国に飛びたった。
一点ものの子供服もまた。

そしてそんな活動を通してたくさんの人と出会った。
これこそがなによりもの宝となった。
人生のモチベーションになった。

やはり人間には生きる目的が必要だ。
ガキの頃とはちょっと異なるけど「夢」は
人を強くし、向上心を持たせてくれる。
いい大人になった今でも(今だから)そう思う。

もちろん努力もした。
あきらめたことだって一度もなかったけど
人に必要とされたり、助けてもらっていることが
今日まで愚かな俺を歩かせてくれている。

そんな感謝を込めて10周年の記念ライブか
個展でもと計画してたけど今年の夏頃に
やらないことに決めました。

恩返しはひらすらいい作品を創ることと
勝手に決めさせていただきました。

もともと自己満足や次のステップのためにそういう
イベントをやるつもりもなかったんだよね。
そんなんしなくても俺は全然大丈夫よって。

いつも前しか見てない。

とか言いつつ
「10周年だぜ、ベイベー!」

なんて言うほど満足いくレベルにもいないからさ。

もっともっと頑張んなきゃ。

たぶんそっちだ。
だから本当にみなさんに少しだけ胸を張れるような
自分になったら
「11周年だぜ、全員集合!」
などと半端な時にやるかも。


たかだか10年だけどほんとにいろんなことがあった。
トラブルなんて始めたころは日常だったし、
腹の立つことも、許しがい行為や言葉もあったよ。
でも、やっぱり笑顔なんだな、残っているのは。
散歩してたらきれいな花を見つけたよ、みたいな
小さな笑顔もあれば、すっごいやつまで。


10年の月日が俺をどう成長させたかは
またこの先に見えてくると思います。

満足のハードルを少しづつ上げてセルゲイ・ブブカのように
周りからみたらひょいと越えては進んでゆきます。

登りゆく太陽と共に今朝描きました。

飛沫で色を重ねてゆく技法は世界初だろう。
秘技「飛沫彩色」。
すごい、パイオニアになっちゃったよ。
誰も真似しないと思うけど。

今年最後になるであろう大作に選んだ言葉も「愚」でした。

たくさんの人の顔が浮かんできます。

愚かな自分を支えてくれてほんとうにありがとうございます。


また年末の忙しいときに長文に最後まで付き合ってくれてどうもね。

まだまだ飛んでゆきまっせ。
ヨロシク!