書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

グルーブとリアル、本物は血が語る。

今でも音楽はわずか4小節足らずで俺を
ティーンエイジャーに引き戻す魔術。
そんな魔法使いのひとつの英国のバンド
「Dr.Feelgood」の来日公演に行ってきた。

サポートアクトは旧知の仲「WET PAINT」。

10代の頃に擦り切れるように聴いていた
アーティストの来日公演に仲間の彼らが
同じステージにいること、やっぱり嬉しいね。
誇らしげに楽しげにロックしてました。
改めてライブはアーティストと客によって
流れが構築されてゆくものだと実感。

そして散々待たせて(イギリスではライブの演るには
20時はちょっと早いんだろうね)「Dr.Feelgood」登場。

感想はね。やっぱり本物の英語のロックはすごいね。
自然なんだよね。この英語の音楽の自然さがいい。
例えるなら日本に興味を持って外国人が着物や浴衣を
着たり、箸を使ったり、演歌を歌っていると微笑ましい
違和感があるでしょ。
ネイティブやそこで生活している日本人ではないと
やはり英語でやっていると演じているというか考えている
感が見え隠れする。肌の色や国籍の問題じゃなくて
日常にあるかどうかってこと。日常が愛情や血になって
ゆくのかなと思った。その圧倒感に驚きました。

で、そんなことを思ったもんだから打ち上げでドラムの
ケヴィンさんに日本の音楽シーン、観客、文化などについて
ちょっと話したわけですよ。イギリスの英語は慣れてないから
必死に耳を傾けましたよ。中でも食については、
日本食は最高だよ、一時期オーストラリアにいたときも
毎日、日本食レストランに行ったもんさ。特に刺身はいいな。
ありゃ美味しいだけじゃなく、心にも脳にもいいものだよ」。

英語の音楽には太刀打ちできないけど、心にも、脳にもいい、
オリジナルの文化はこの国にもある。
表現者としてやはり自分の中に流れている血に逆らっては
いけないんだと思った夜でした。