雨音を聞きながら筆をとる。
4月の半ば、書き続ける場所に暖房が入っている。
なんなんだ。春はどこへ逃げた?
乾燥しているのか、暖房のおかげだろうか墨がよく乾く。
出産祝い、ウェルカムボード、新たな季節に飛び立つ子供たち…
筆を持つときの気持ちの入り方が大切になってきた。
偶然や思いつきで書いているわけではない。
書いているときの偶発性や瞬発力は歓迎だが
それは気持ちやイメージの入り方がうまく行ってこそ。
アスリートが試合に臨む直前や
役者が本番の声を待つ瞬間もきっとそうだろう。
昨日、以前手がけた仕事の未払いになっていた件で
先方と話し合いの場があった。
事情を聞いて、多くを言わず、だまって飲み込んだ。
男は言い訳のできない生き物。
過ぎたことには「。」を打って、次に進むのだ。