愚直な叫びがあったドキュメント作品。
「なぜ君は総理大臣になれないのか」
なれない。今は。
なぜか?あまりも人間的すぎる。
利益も肩書きも、黙らせる権力も、従属させる高圧さも彼は必要としないからだ。
だからこそ観るものを掴む。
真の求心力とは?
求められるリーダーとは?
心から生まれる言葉とは?
共感を得る行動とは?
昨年の9月からそれをあらゆる場面で僕らは目にして、考えてきた。
日本学術会議会員の任命拒否、身内のいる企業や携帯料金引き下げに伴う接待問題、農相や元法相をはじめとする政治と金、GO TO、コロナ対応、オリンピック‥。
このドキュメンタリー映画と現実を重ねて浮かぶのは
はっきりさせようとする人は飛ばされ、有耶無耶にして消すことに長けた知能が重宝されること。
「変えたい」と思う人はスポイルされて、残るのは「守りたい」ヤツだってこと。
この「守りたい」は国民の命や暮らしではなく、自分たちの利権や立場。
いろいろと考えさせられる素晴らしいドキュメンタリーだった。
魑魅魍魎、怪物どもが跋扈する世界を人間力で倒して欲しい。
「なぜ君は総理大臣になれないのか」
今は、
なれない。
今は。