書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

書きかけの手紙

今朝も5時、ベランダに出て、梅雨空の向こうに
あるはずの富士に手を合わせる。

初めてオヤジに手紙を書いてみた。

いや正式には二回目だ。

高校三年の進路を決めるとき、
こうみえても推薦の大学が幾つかついた。
それでもバンドをやりたくてね、俺は音楽の道を選んだ。
熱くなれるものがそれしかなかった。
親は家業を継いでほしかったようだったけど
特に反対もされなかった、好きに生きなさいと。

高校の卒業式の日の朝に俺は感謝の気持ちを手紙に書いた。

でも、恥ずかしさと生意気さがそれを渡すことを阻んだ。
自分の情けなさを手紙と一緒にひねりつぶした。

それからも俺は俺の道を切り開いてきた。

さも自分の力でやってきたかのような顔して。


守られ、気にされ、愛されていることに触れようともせず。


自分の心で、
自分の想いで、
今こそ伝えていかなきゃ。


どうぞあなたの言葉で。