書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

挑戦者

俺のこころにいつも刻んでいる言葉だ。
ボクシングを始めたのもこの気持ちを持ち続けるためのこと。
ジムに行けば若い奴らばかりだ。プロライセンスを獲るために
サンドバッグをうち続ける彼らの横で最年長の俺は肩で息を
きらしながら拳を打ち抜く。体力もスピードも劣るし、ライセンスも
取得できる年齢は過ぎたが俺たちはいくつになっても挑戦者だ。
二十歳の奴に勝ちたいんじゃない、己に勝ちたいんだ。
会長に呼び捨てにされ、流れ落ちる汗もぬぐわずミットを叩き、
若き先輩ボクサーに「お疲れさまでした!」と挨拶をしてジムを
出る。当たり前のことだけどそういうことから次第に遠のいてゆく
年齢ではあるような気がする。自分自身の甘さとか傲慢さとか
全部ぶっ壊すようにサンドバッグに打ち込む。悔しさも喜びも特には
ない。自分がどんな気持ちなのかわからない、ただ眠っている本能が
目覚めたのか。
ジョーじゃないけど肘をくじけば膝で這い、膝をくじけば肘で這う。
涙の数だけ逞しく、傷ついてしなやかにいこうじゃないか。

いつだって思いついたその時がスタート。いつだって挑戦者。
ヴァレンタインだっていうのにずいぶんと汗くさい話をしたな。

チョコレート待ってるぜ(笑)。