まずは身内のところから。
約二ヶ月ぶりに再会した荻窪motenasiさんのカウンター。
予約制にして密にならない配慮、最終の時間で行ったのでその前のお客様と入れ違いとなり貸切で作品と対峙。
お任せの料理はのっけから絶妙な締め加減の小肌の握り。最盛期を迎えたじゅんさいも蒸し暑さを癒す。
「酔う前に是非召しがってください」と出されたのが時鮭のいくら。
産卵期の前のものだけに卵があるのは超希少。溶けるいくら、初めての食感。
平目。消えてゆくのが惜しいほどの個性。
香りが一際立ち上がる金目鯛。
「肉が食べたい」との要望に出て来たのが和牛のカイノミ。赤身の旨味とサシのコク。さりげなくカイノミが出てくるとは。
旨さに唸りながら、勝手に名前付けさせてもらった牛つくね。
鶏よりも肉感や甘みが強く、ハンバーグよりもはるかに純度が高い。
鶏の唐揚げもこのフォルム。干して水分を抜いて力強さを押し出すという仕事ぶり。ありがたいひと時。
通常締めは土鍋ご飯になるところを、もう少しを飲みたくて、余市のあん肝。
閉めていた二ヶ月でさらに磨き上げられた世界観。
止まってはいなかった。
以前より客席を減らし、混み合わないように時間帯を設定して営業。
メニューは日替わりの旬のアラカルトとお任せは2500円〜。
同じ表現者として本物の潔さを感じ、刺激されました。