書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

アーティスト難民が行く道は

都のアーティスト支援事業の応募が殺到して、わずか一日で打ち切りになったというニュース、大きく扱われなかったけど報道されました。

簡単に言うと、登録できた人が活動の動画を都の専用サイトにアップすると出演料相当として10万円が支払われるというもの。コロナ禍による都からのアーティスト、クリエーター支援。

都は定員になり次第締め切ると事前通知していたので問題ないけど4000人の募集にあっという間に二万人近くの応募があったとかで。

募集要項に

「主に芸術文化活動に係る収入により生計を維持している者」

と明記してあるのだけど、ここ大事だよね。

それで生きてるってことですよ。

裏を返すまでもなく、それがなければ生活できないってことですよ。

アーティストって、名乗ったもん勝ちで、表現は自由なんでいいけど今回はそれで生きている人、生計を維持している者にしっかり行き渡るようになっていてほしいとは思います。当然エントリーできた人も登録できただけで、これから審査の網にかかるわけで是正されると思うけど、その道で飯を食べているアーティストがアップされることを望みます。

プロは我慢して、悔しい思いもして、勉強して、スキルをあげて、しかるべき対価をいただき生業としている。そこで生きるために投資もしている。

昨日か、都から文化芸術活動の幅広い支援の拡充としてさらに28億円を計上と発表があってありがたいことだけど、どうにもアーティストっていう対象範囲は難しい。

震えがるような一流から、今回でいえば受給目当ての自称まで声をあげればみんなアーティスト。

それよりも限られた予算だから病院やサプライチェーンとか観光業とか明確に困窮している職種に割いてもいいのかなとも。

それで平常が保たれてきたら、本気で創る作品を発表する場をたくさん作ってもらって、それで元気なったり、心が豊かになったり、創造性を磨いたり、人に寛容になれたり、人生を救われたり。何かを伝える、感動する、繋がることこそアーティストとしては大事なことだと。

元々不安定な世界であることは承知、でも創る側もこれがなくなればココロがさらに不安定になる。

俺はアーティストとして国や都になんとか面倒見てくださいと言うつもりもない。

そんなことが嫌いだから表現の世界でやってるっていう生意気なとこもあるし。

まぁ、大変だけど、自分で選ばせていただいた人生。

誰のせいにもせず、自分で決めた世界で頑張ります。

まだまだ素晴らしい音楽や舞踏、映画、絵画、小説に触れたいね。

 

それで、マスクには一体いくら使ったんだっけ。