書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

黄泉の国から風を届けて

昨日の深夜、知人が他界した。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。


夜中とも夜明けともつかぬ午前3時ふと
目を覚ました。少し疲れていたけれど
目を閉じてもまったく眠れる感じがしない。
なぜか落ち着かず、しばらく雨音を聞いていると
あなたが天に召されたとあの人からメールがありました。

誰にでも優しいあなた、きっと病床の中でも
みんなに気を遣っていたでしょう。
僕が桜の花を描いた額を持って行ったときも
チューブの入った身体を苦しそうに起こしながら
必死になにかをしようとしてくれましたね。

そんなあなたらしく、多くの人が寝静まった時間に
そっと旅立たれたのでしょうね。
でもありがとうの気持ち、しっかり届きましたよ。
こちらが伝えなければいけない言葉なのに。

一報をもらってすぐ、ベランダに出て空に手を合わせました。
そして筆をとりました。

あなたの側に届けますから、一緒に天国に
持っていってくださいね。
その前にここにその思いをとどめさせてください。

多くの言葉は交わせなかったけど
最後に握った手の暖かさはあなたのこころの温もり。

あなたの遺志と闘病の頑張りをここに残る僕らが
引き継いでゆきますから、痛みから開放されて
どうかゆっくりおやすみください。


5月25日、ついにステージには立てなくなったけど
そこから静かに僕らを見守っていてくださいね。

合掌。