肉でも魚でも野菜でも色の強いもんはうまい。
素材以上の美味さはないのでそれを活かしきったものがいい。
友人のお父さんがやっている有機野菜農園に行き
その場で採った野菜を持ち帰りボッサムに。
葉ものは張りが強く、人参はありえない甘み、葉玉ねぎは苦み、えぐみなし。
土、苗、水やり、収穫…すべてに計算と直感、理論と感性の二律背反の中での完璧な野菜作り。
大きな空のもとで無精髭にゴツゴツした手、土まみれの作業着。
しかしさながら学者のようであり、研究者であり、アーティストであった。
韓国からは来日したアジュンマ自家製の歴史と経験が作り出した個性的なキムチと小女子の佃煮。
白ご飯に白身だけをかき混ぜ、黄身は絡ませないスタイルのTKG。
これだけで極上のランチになる。
日本では食べたことのないキムチ。
気候や食材や樽とかプロセスにおけるすべてが違うんだろうね。
手抜きのない、「手間」がこれら誇らしげな色彩を放つ。