書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

白をえらんだ理由

雪のヴァレンタインになりました。


こんな日は家で静かに過ごせたらいい。

アロハを着たバカな写真を撮ることなく。
「空が青いから白をえらんだのです」を読む。
(もちろんベランダで読みはしません)

奈良少年刑務所の受刑者が紡いだ57編の詩集。

そのなかのひとつ。


誕生日

さいころは いつも手を引いてもらったのに 
 いつのまにか その手を拒み 避けてきた

 「産んでくれなんて 頼んでない」
 勢い余って そう言ったとき 泣き崩れた母

 きょうは わたしの誕生日
 それは あなたが母になった誕生日

 産んでくれなんて 頼まなかった
 わたしが自分で
 あなたを親に選んで 生まれてきたんだよね
 おかあさん 産んでくれてありがとう


言葉だけでは償いにはならないかも知れないけど
償うことを忘れないことはできる。
それだけで言葉にする意味があるのではないか。

心の底から生まれた叫び、嘆き、願望、懺悔、愛。


俺も最近、日記を付け出した。
書いておかないと後悔する気がして。