歳を重ねることのしなやかさに酔う大人酒。
人生の悲喜こもごも、修羅場を越えてきた硬骨な野武士、
美しき姫君たちとその母上がやっている会員制の酒場で一献。
ゆったり感、うら若い町娘やはなたれのボウズにはわかるめぇ。
総勢10名、ほとんどが自分より年上。
それぞれがそれぞれの世界のトップランナー。
こんなやんちゃで礼儀知らずの愚か者に人生を
教えてくれる先輩がいることは本当に幸せなことだ。
いくつになっても学ぶことばかりだな。
すっかり盛り上がり、てっぺんを迎えるころ
ホームタウンに戻り「もう一軒討ち入りじゃぁ」
といつもは行くところだがスッと帰る粋。
酔いながらも、いろいろと整理したいことがあるから。
朝から筆をとる。
そしてジムに行って泳ぐ。泳ぐ。泳ぐ。
最近は暑さのせいでマシントレよりスイミングが多い。
ひたすらに泳ぎ、ひたすらに悩み、考える。
水の中で「無」になることなんてない。
水の中はこうしたことをするには雑音もなく逆にいい。
そもそも欲だらけの人間に「無」なんてありゃしない。
以前、密教の聖地、高野山に登ったとき、お坊さんに
言われた「小欲を持たず大欲をもちなさい」を思い出す。
まぁ、いろいろある。
しかしひばりさんもこう唄っておる。
「生きる試練に 身をさらすとも
意地をつらぬく 人になれ」
と。
我が作業場の目の前の神社では今日から蝉が泣き出した。
夏です。