道に座ってみるとそれまでに見えなかったものがある。
偉そうに見下す人、ないものと思い無視する人、
好奇な視線を送る人。
ニューヨークであろうが、表参道だろうが、梅田であろうが
栄であろうが、住所も知らない田舎だろうがそう大差はない。
ああ楽し。
そうやって生きてきた。
今でこそ、書くことを必要としてもらい屋根もエアコンもある
専用の場所でありがたいことに筆を握れている。
でも腹の中で自分に
「勝つんだ、克つんだ」
と叫んできた路上で書いてきたことを忘れちゃいけない。
泥臭く、闘いに負けず、しかし面白がってやることに。
当たり前なんてものはないのだ。
ホロ酔い。
都会の路地裏の野良猫にそう語りかける。
(本当にそうしたら怪しまれるから見つめていただけだったけど)
そして書くことで誰かの役に立てたなら
それこそが生きることの喜び。
見上げる空はつながっている。