2009-07-11 喉と心を潤す、静かな夜の入り口で 未分類 町工場の社長と、銀行の窓口業務の女性、血の気の多いチンピラ。まったく住む場所の異なる三人の破綻する状況が重なった刹那、事件は起こる。文庫本で700頁近く、デニムのポケットに入れるにはかさばるけど10分でも時間があれば読ますいられなくなる傑作だった「最悪/奥田秀朗」。ちょっと早めに店に着き、友を待つ間にビールで喉を潤し、物語の世界を旅する。暮れなずむ宵の口、ひとり「お疲れさん」とごちて過ごすこの時間は一日のささやかな喜び。まぁビールが飲めればたいがい嬉しいんだけど。