書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

ウキウキウォッチング

かつて創作書家としてのファーストキャリアの
場所であった表参道路上で書いていたころ
通り行く人、書いた人、約二年、来る日も来る日も
たくさんの人間観察をしてきた。俺は図太い人間
だけど人の些細な仕草から感情を読み取るクセは
この頃にけっこう磨かれたと思う。
そのクセの功罪はいろいろあるにしても。

昨日は炎天下の中、真昼間にロードワークに出た。
身体に良くないと思いながらもすぐに噴出す汗は
実に気持ちいい。
リクライニングを倒し昼寝するタクシードライバー
日陰で弁当を食べ、つかの間の休息をする土木工、
財布を握りコンビニへ向かいながら談笑するOLたち、
昼下がりのテレビよりも面白いウキウキウォッチング。
しかしこっちも体力がしんどくて分析どころではないのだ。

午後は仕事で東京駅・八重洲に向かう。
久しぶりに直に文字を書き入れた。

これを書いているときひとりのブラジル人がやってきて
たどたどしい日本語でこう尋ねられた。
「スミマセン、静岡ニハ、ドウスレバイイデスカ?」
「えっ、今から静岡行くの?」
「ソウ、クルマデネ」
「・・・・」
見れば助手席に女性を乗せた軽自動車が停まっている。
しかしアミーゴ、地図も持ってないのにどうすんだい。
「シュトコウ」「トウメイコウソク」についてレクチャー。
俺も八重洲から一番近い乗り口がわからなかったので
宅急便の人が通りかかったので「あの人に聞けば
わかると思うよ」と言ったら聞きにいったんだけど
ニベもなく冷徹にあしらわれたみたいでこちらに戻って
くることもなく怒りながら車を走らせていった。
作業に戻ろうと思ったらパレットのアクリル絵の具が
すっかり乾いていた。

帰りしな、新丸ビルに寄ってみる。たいして興味も
なかったけどやっぱり美しいものは美しい。
ライティングやトーンは素敵だった。
5Fにはメニューなど書いている焼肉屋さんがある。

ここが見たくて行ったんだけど。今度は食べにこよう。

夕方は南青山のギャラリーで打ち合わせ。
ついでに写真展を観る。アメリカ人写真家がモノクロで
撮った沖縄の海の世界。珊瑚や青い(たぶん)海やイルカ
をなぜモノクロに?と思う俺はやっぱり凡人なのだろうか。

一日の〆はここ。ついに三日連続で来てしまった。

動き回った一日だっただけに夜空の下でのビールが
美味すぎる。30秒で飲み干す一杯目。最高。
この日のカープは大逆転劇。間違いなく今季一番の
感激の試合。三連勝、神宮に三日も通ってよかったぁ。

定点でものを見るのは好きではない。
そこに飛び込んでみて、感じるもの、見えてくるものが
ある。だから足を運び、行動するんだ。