書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

2005 総括「いつかの旅人〜後編」

今年も残すところ数時間。最後の総括・・というか想い出日記後編〜。

■文月■
・夏の幕開け、海が魚が呼んでいる。太公望と上戸(じょうご)の季節。
余計な言葉はいらない。太陽と海とビールが乾きを潤す。写真でどうぞ。

<花鳥風月>

■葉月■
出雲大社での書のパフォーマンスのため島根へ飛ぶ。プロダクションの
ご厚意で完全オフ日をもらい、一般の立ち入りができない危険ゾーンで
ド迫力の花火を楽しむ。花火とは激しいものと得たり。これならジャマイカ
サウンドシステムなんて目じゃないぞ。
地方に行って、地元の人と話すと、みんな地元を思う気持ちが強い。
わが街の活性化、わが街の素晴らしさ、誇りを持っている。そういう人と
ふれ合うこと、美味いもの、美味い酒、景色、文化、空の色・・・
地方に行くことの楽しみは無限。

<牛に引かれて善光寺参り>(写真は出雲大社ですが)

■長月■
・秋の声を聞くと五感が刺激されてゆく。十数年ぶりでTHE PRIVATES
ライブを観てロック魂は震撼、初期衝動の無敵さを知る。
友人の結婚式があった。伴侶、両親、親族、友人への愛情と感謝の念を
ひしひしと感じる。感情から言葉が生まれ落ちる。

東京ドームに野球を観に行って生まれて初めてファウルボールをキャッチ
した。童の心、忘れるべからず。興奮あり、笑いあり、涙ありの初秋。
<粉骨砕身>

■神無月■
・旅へ向かいたい衝動がまたむくむくとうごめき出した頃、温泉に行く。
群馬の山の奥に分け入った清流沿いの温泉宿に投宿。

ふぅ〜。
あと二ヶ月分、頑張るか(笑)。
<山紫水明>

■霜月■
・芸術の秋。千葉県の麗澤大学の学園祭に出演。こちらかれこれ四年連続で
出させていただいている。ここに来るたびに一年の自分の成長を確認する。
毎年、同じ時期に同じ仕事というものがあるとするならこの学園祭だ。
だからこれがひとつの尺度となる。
<少年老い易く学成り難し>

■師走■
・今年の後半から講演会やトークライブなどの出演が増えた。この月は
二本。とにかく「生」は面白い。場の雰囲気、テーマ、客層、かけあい
などでそこにしか生まれないものができる。予定調和がない。プレッシャー
とか進行とかを超越して響きあう言葉。この気持ちに懐かしさを感じると
思ったら、その昔、表参道の路上で言葉を紡いでいたあのころの感覚に
近いものがある。これからもこの「生」から生まれる言葉を書を画を
弛みなく、時に荒ぶり、時にたおやかに描いてゆこうと思う。
<得手に帆を揚げる>

みなさま一年間、ほんとうにありがとうございました。
2006年、みなさまの心の平安と健康を願っています。

今年の最後に僕の父が描いた「鯉の滝のぼり」をアップします。
来る年に向けてそんな心情です。