書画家 高野こうじ 公式blog

書道、アートの作品を中心に日々感じたことを綴る

鈍 筆文字

以前どこかで目にしたか、耳にしたかで 染織家で人間国宝の志村ふくみさんが

「鈍 とはコツコツ弛まず」

とのようなことを聞いたことがある。

「鈍」これが活路。 言われたことを間違えのないようにこなすことも、如才なく振る舞うことも、 スマートにやることも、合理性を図ることもうまくできない。

子供の時からそうだった。

叱責されるたびに 痛くて、情けなくて、苦しくて、言えなくて、コンプレックスだった。 今でもそうなる時もある。

それでも生きてゆかなきゃ。

書や絵を書くようになって逆にそれが活きることがある。

誰かにとっての正解を強いられることもないし、 情緒的であることを優先できる。 スピードよりも大事にしなければいけないことがあり 何よりも想像は翼を持っている。

事務的な作業や、準備には未だ落ち度があり、時間もかかるけどw。

「愚鈍」という言葉をよく書くのにはそういう思いがある。

間違いなんかない、 とにかくコツコツと弛まずに、 周りの何倍時間がかかってもいい、 自分にしかない人生を、 その感覚と嗅覚で進んでいこう。

と愛鳥ポンタに教わる朝。