小さい時から世界地図を見るのが好きだった。
海外を旅したり、外国の友人が増えて世界が縮まった。
そしてサッカーに出会って、世界を学んだ。
来年のワールドカップは南アフリカ。
世界中でもっとも危険な街のひとつヨハネスブルグがある。
そこにもスタジアムがある。
今日の毎日新聞の記事にヨハネスブルグでも数少ない
安全とされるショッピングモールで強盗殺人事件が多発している
というニュースがでていた。
南アフリカでは一日50件の殺人事件があるという。
とりわけヨハネスブルグは…。
HIVポジティブ、強盗、殺人、売春、ドラッグ、レイプ…
アパルトヘイトの陰の部分がここにある。
世界陸上女子800で優勝した南アフリカのセメンヤ選手の
男疑惑なんかで驚いている場合ではないのだ。
ただでさえワールドカップはテロの標的にされる。
その上、この治安への恐怖。
開催時期は多くの白人も訪れる。
国籍や肌の色のなど関係ない、と理想論をぶつ前に
具体的な方策が急務なんだ。
事件が起きてしまったら、アフリカの経済成長停滞、
人種の溝をさらに深める結果になってしまう。
昔、ロサンゼルスの大学の校庭でアメリカ、ブラジル、ロシア、
韓国、アルゼンチン人たちとサッカーをしたことがあった。
「言葉なんか通じなくてもボールひとつあれば
仲良くなれるのがサッカーさ」と誰かが言った。
英語の喋れない俺は深く頷いたもんだ。