風を編む人
誰にも見えない真っ黒に腫れ上がった傷跡
奥歯を噛んで静かに摩る
美しいものだけで世界を埋め尽くす
そう言い残して彼女は旅立った
過去に縋った人間の末路を見てきたんだ
一人なってもまだ気付かない
そんなわけがない、気付いているはずだ
戻る術をなくして立っているだけ
教会の鐘のよう後悔の残響
小さな窓を揺らす旗を翻して風を編む
叫びたい人は静かに堪てる涙も流せずに
亀裂の音に耳を傾けることもなく
醜悪で傲慢な大きな声だけが隙間を埋める
それが正解と歪んだ断定を流布する
静かな海辺の夕暮れを歩いている
閉じこもった感情をギュッと抱き風を編む
知らないうちに蝕まれてしまわないで
どうかどうか声にしてほしいんだ
俺はもうそれを聞き逃さない
悲しみを繰り返すのはもう本当に疲れたんだ
謝り続けているうちに確実に幕は降りてゆく
時間の尺度など比べるものじゃないから
それよりたくさんの感謝を伝え続けるんだ
そうして彼女が旅に出たように
教会の鐘のよう後悔の残響
小さな窓を揺らす旗を翻して風を編む
静かな海辺の夕暮れを歩いている
閉じこもった感情をギュッと抱き風を編む
◾️制作所感◾️
友達からベースを譲り受け、最初に生まれた曲。
「教会の鐘のよう後悔の残響
小さな窓を揺らす旗を翻して風を編む」
このフレーズから一気に言葉が広がっていった。
この曲を作っているときに友人の愛犬と実家のインコが虹の橋を渡った。
とても悲しかった。
最後の方に「you nit the wind」と繰り返すパートがあるんだけど
歌入れのとき、一部に友人の愛犬の名前を入れて
「you may(夢) nit the wind」と変えた。






何よりも手を抜いちゃならないのが人との繋がり。



